以前に利用予定表を作成するプログラムを作りましたが、続いてExcel VBAを使って、放課後等デイサービス向けの「利用予定管理システム」を自作してみました。
システムの機能としては、主に受け取った利用予定表を見ながらデータを入力するところから、月別利用表などの帳票を作成するところまでです。
システムを作ったきっかけ
きっかけは、連絡帳に書かれている「次回利用予定」がときどき間違っていたことでした。
単なる記述ミスなのか、本当にExcelで管理している予定が間違っているのかが分からず、そのたびに確認の電話をしていました。

連絡帳に書かれている次回利用予定の時間が違うようなのですが、
今日のお迎えは学校に13:30でよろしいでしょうか?



すみません、連絡帳の記載が間違っていました。
今日はその時間でお迎えに伺う予定です。
間違いが続いたので、どうやって次回の利用予定を確認しているのか聞いてみたところ、月別の利用者一覧表を目視で確認して書いているとのことでした。
その一覧表はカレンダー形式で、日ごとに利用者名、お迎え場所・時間が書かれています。
1枚にまとめられているため、利用者名は略称で、文字も小さく、目視で確認するにはどうしてもミスが起きやすいだろうなと感じました。
本来、利用予定が通常と異なるときこそ連絡帳に次回利用予定を書く意味があるのに、変更があるときに限って間違っていたら、そもそも書いている意味がなくなってしまいます。



利用予定に変更があるときに連絡帳の記述が間違っていたら
書いている意味ないじゃない!
そこで、データから次回利用予定を読み込んで確認できるプログラムを VBA で試作してみました。
そして放課後デイの先生に「利用予定のデータはどんな形式で管理しているのか」と聞いたところ、なんと Excel で作った月別の利用一覧表をそのまま編集して管理していると知り、驚きました。



データをカレンダー形式で管理しているなんて!
システム開発の経験からすると、データは「1件=1行」で管理するのが基本です。
ところが、利用予定そのものがカレンダー形式の表で管理されている状態では、データをプログラムで扱うことが難しく、まずはデータの登録方法から見直す必要があることが分かりました。
放課後デイの先生が、「データの登録方法は変えてもいいよ」と言われたので、本来のシステムであるべき形のシステムを一から作っていきました。
作成したシステムの概要
システムの特徴
このシステムでは、Excelファイルをデータベースとして利用しています。
プログラムからExcelファイルにデータを登録したり、登録されたデータを読み込んで帳票を作成したりしています。
データベース(データソース)
Excelファイルに登録した以下のデータを読み込み、プログラムで活用しています。
| ファイル名 | ファイルの説明 | 具体的な項目例 |
|---|---|---|
| 利用者マスタ | 利用者の基本情報を登録する | 氏名、固定曜日、送迎時間、送迎場所 など |
| 利用データ | 利用予定データを登録する | 日付、利用区分、お迎え場所・時間 など |
| 祝日長期休暇データ | 祝日と長期休暇を登録する | 祝日日付、祝日名、夏休み・冬休みの期間 など |
| お迎え場所マスタ | お迎え場所を登録する | 学校、自宅など |
作ったプログラム
プログラムは、1つのプログラムにあまり機能を持たせすぎるとプログラムの規模が大きくなり、メンテナンスの面でも大変になるので機能ごとに分けて作成しています。
| プログラム名 | プログラムの概要 |
|---|---|
| 利用予定登録 | 利用予定を登録します |
| 利用予定追加・変更 | 登録済みの利用予定について、追加・変更・削除・欠席登録を行います |
| 利用予定削除 | 指定した日の利用予定を一括で削除する |
| 利用予定チェックリスト出力 | 登録された利用予定を確認するためのチェックリストを出力する |
| 月別利用表出力 | 月ごとの利用一覧表を出力する |
| 本日利用者照会 | 本日の利用者一覧を表示する |
問題だった「次回利用予定の確認」については、本日利用者照会のプログラムに機能として組み込みました。
利用予定の「登録」と「追加・変更」でプログラムが分かれている理由ですが、作業のタイミングと内容が違うからです。
登録時は利用予定表を見ながら1か月分のデータをまとめて登録しますが、追加や変更時は保護者からの連絡に応じて対象のデータのみ追加や変更を行うからです。
導入によって得られた効果
このシステムを導入したことで、利用予定の管理にかかる手間やミスを減らすことができました。
これまでは、利用予定の登録や変更があるたびに、「月別の利用一覧表」を直接手作業で修正していました。
そのため、転記ミスが起こりやすく、修正作業にも多くの時間がかかっていました。
このシステムでは、利用予定の登録や変更をすべてプログラム経由で行い、ボタンをクリックするだけで月別の利用一覧表を自動で作成できるようにしました。
導入後も使い勝手の悪い部分などは、ご意見をもらって何度もプログラムを改修し、使いやすいように改善しています。
まとめ
開発当時、子どもが通っている放課後デイでは、紙とExcelを使って日々の業務を管理しており、クラウドシステムはまだ導入されていませんでした。
その後、クラウドシステムが導入されましたが、私が作成したこのシステムは、現在も現場で活用していただいています。
システムを作るのは時間がかかりましたが、放課後デイのお役に立てて良かったです。
