前回は放課後等デイサービス向けクラウド「HUG」について解説しました。
第2回となる今回は、「コノベル」について解説します。
コノベルは、単なる連絡アプリではなく、放課後等デイサービスに必要な連絡・情報共有機能をまとめたクラウドサービスです。
保護者とのやり取りや施設からの連絡などを一元管理できる点が特徴です。
驚くべきは、月額利用料0円のプランが用意されていることです。
しかも利用期限はありません。無料のまま使い続けられるのは、コノベルの大きな魅力です。
これからクラウドサービスの導入を検討する施設にとって、選択肢のひとつになるサービスだと思います。
- 【第1回】HUG(ハグ)
- 【第2回】コノベル(この記事)
- 【第3回】カイポケ児発・放デイ
コノベルとは
コノベルは、児童発達支援・放課後等デイサービスの現場ニーズをもとに設計された、「業務効率化」と「保護者連絡」を両立するクラウドサービスです。
児発・放課後デイ特有の、記録・連絡・請求周辺の複雑な業務フローに合わせて作られているため、日々の業務に無理なく取り入れやすいのが特徴です。
煩雑な事務作業をデジタル化
利用申請、連絡帳、実績記録票など、日々発生する事務作業をスマホやパソコンからまとめて管理・作成できます。
紙やExcelでの転記作業を減らし、事務負担の軽減につながる仕組みになっています。
選べる2つの料金プラン
事業所の規模や運用方針に合わせて、2つのプランから選べます。
・スマイルプラン:月額費用0円(無料で利用可能)
・コノベリストプラン:月額11,000円(税込)
小規模事業所は無料プランから始められる点も特徴です。
保護者専用アプリの存在
多くのクラウドサービスでは、保護者向け機能はWEBブラウザ上で提供されています。
一方でコノベルは、あえて専用アプリを用意している点が大きな特徴です。
保護者専用アプリを通じて、連絡帳やお知らせの確認、事業所とのやり取りを一元化できます。
日々の連絡が分散しにくくなり、保護者側の確認負担も軽減される仕組みです。
ログインの手間を減らせる
ブラウザ版のように、毎回ブックマークから開いてID・パスワードを入力するといった手間がありません。
スマホのホーム画面からワンタップで開けるため、日々忙しい保護者でも使いやすい仕組みです。
プッシュ通知で連絡を見逃しにくい
Webブラウザ利用との大きな違いは、重要な連絡がプッシュ通知で届く点です。
メールに埋もれることなく、施設からの連絡や活動記録の更新に気づきやすくなります。
直感的に操作しやすいUI
スマホ操作に最適化されたアプリ画面のため、IT操作に不慣れな保護者でも迷いにくい設計になっています。
入力や確認もシンプルで、日常的に使いやすい点が特徴です。
スマイルプランを活用しよう
コノベルの最大の魅力は、初期費用・月額費用がずっと0円で使える「スマイルプラン」があることです。
クラウドサービスは毎月費用がかかるイメージが強いので、これはかなり大きいポイントだと思います。
「無料で本当に使えるの?」と思うかもしれませんが、連絡帳や遅刻・欠席連絡など、保護者とのやり取りに必要な機能はしっかり揃っています。
特に、「まずはクラウド化を試してみたい」という事業所には、一度試してみてほしいサービスです。
なぜ「まずスマイルプランから」なのか?
SEの視点から見ても、新しいシステムを導入するときは、「まず小さく始める」のが基本です。
最初からスマイルプランを活用した方がいいと思う理由は3つあります。
リスクゼロで現場のデジタル化を試せる
高額なシステムを契約したものの、現場の職員が使いこなせず、結局ほとんど使われなくなる…というのは、IT導入でよくある失敗です。
0円のスマイルプランなら、現場がデジタル化に対応できそうかを、費用をかけずに試せます。
段階的に運用へ取り入れていける点も、導入しやすいポイントだと思います。
「必要な機能だけ」に絞ればコスパ最強
「連絡帳だけ使いたい」「欠席・遅刻連絡だけデジタル化したい」といった目的であれば、スマイルプランだけでも十分運用できます。
使わない機能にまで毎月費用を払わなくていいのは、大きなメリットです。
「連絡帳のペーパーレス化」だけでも効果は大きい
紙の連絡帳や印刷コストは、毎日少しずつ積み重なっていきます。
コノベルを導入すれば、こうした紙運用を減らせるため、小さく見えて意外と効果は大きいと思います。
スマイルプランは、単なる「お試し版」ではありません。
機能制限の範囲で問題なければ、「無料のまま使い続ける」という選択ができるのは、本当に良心的だと思います。
また、ここで一度「無料のシステム」を現場で使っておくことで、今後ほかの総合クラウドサービス(HUGなど)を比較検討する際にも、「自社に本当に必要な機能は何か」が見えやすくなります。
【注意】スマイルプランは「自力での対応」が基本(サポート対象外)
スマイルプランはコスト面でかなり魅力的ですが、事前に知っておきたい注意点があります。
それが、「導入や運用に関する個別サポートがない」という点です。
マニュアルを読みながら進める必要がある
初期設定や操作方法については、マニュアルがしっかり用意されています。
ただし、電話やメールで個別にサポートを受けられるわけではないため、基本的にはマニュアルを見ながら自分たちで設定や対応を進めていく形になります。
現場でのトラブル対応も必要になる
「職員がログインできない」「保護者からアプリの使い方を聞かれた」といった場面でも、まずは自分たちで調べながら対応する必要があります。
ある程度、現場側で対応できる体制は必要になりそうです。
なぜ無料で提供できるのか
システム運用では、実は「サポート対応」にかなりコストがかかります。
スマイルプランが無料で提供できているのも、このサポート部分を省いている影響が大きいと思います。
そのため、
- 社内に少しITに強い職員がいる
- マニュアルを見ながら進めるのが苦ではない
という事業所なら、スマイルプランでも十分運用できそうです。
ただ、パソコン操作に不安がある場合は、最初は「連絡帳だけ使う」など、機能を絞って少しずつ慣れていく方が良さそうです。
導入後に見えてくる「3つの運用パターン」
コノベルのスマイルプラン(月額0円)を導入し、半年〜1年ほど運用していくと、事業所ごとに「次にどう使っていくか」が見えてきます。
その後の運用は、大きく分けると次の3つのパターンに分かれそうです。
どれが正解というわけではなく、「現場で今どんな課題を感じているか」で選び方は変わってきます。
【継続】特定の機能だけを無料で使い続ける
「連絡帳だけ使いたい」「欠席連絡をデジタル化したい」など、目的がはっきりしている場合は、スマイルプランをそのまま使い続ける選択も十分ありだと思います。
【強化】有料プラン(コノベリスト)へ切り替える
利用者数が増えてくると、無料プランだけでは月末の事務作業や運用面で物足りなさを感じる場面も出てきます。
特に、次のような課題が出てきたタイミングは、有料プランへの切り替えを検討しやすい時期です。
- 実績記録票への自動反映で、月末の転記作業を減らしたい
- 困ったときに電話サポートを利用したい
- 過去の記録を長期間保存しておきたい(スマイルプランは1年間)
※1点注意したいのは、コノベルには「国保連への請求機能」はないという点です。
有料プランに切り替えることで、実績記録票の作成や日々の管理はかなり効率化しやすくなります。
ただし、最終的な国保連への請求作業については、別の請求システムや国保連の簡易入力ソフトを利用する必要があります。
【刷新】他の総合クラウドサービスを検討する
利用者数が増え、保護者連絡だけではなく、
- 国保連への請求業務
- 加算要件の確認
- 実地指導(監査)への対応
など、事務負担そのものが大きくなってきた場合は、コノベルだけでは対応しきれない場面も出てきます。
コノベル導入後の「3つの運用パターン」比較表
ここまで解説した3つの運用パターンを、分かりやすく表にまとめました。
「まずは無料で使い続けるのか」「有料プランへ移行するのか」「さらに別の総合クラウドへ進むのか」。
事業所の規模や、今感じている課題によって選び方は変わってきます。
自施設に合った運用を考える際の参考になればと思います。
| 今後の運用パターン | こんな事業所におすすめ |
|---|---|
| 【継続】無料のまま使い続ける | ・保護者連絡や欠席連絡のデジタル化だけで十分な場合 👉 月額0円のまま、必要な機能だけを無理なく活用できます。 |
| 【強化】有料プランへ切り替える | ・月末の実績記録票の転記作業をラクにしたい場合 ・電話サポートを利用したい場合 ・データ保存期間を延ばしたい場合 (スマイルプランは1年間) 👉 サポートや機能を強化しながら、現場負担の軽減を目指せます。 |
| 【刷新】他の総合クラウドサービスを検討する | ・国保連請求や加算管理までまとめて効率化したい場合 ・事務作業の負担が大きくなってきた場合 👉 業務全体を一元管理しやすくなり、さらなる効率化につながります。 |
システムは、「機能が多いから安心」と思って選ぶと、逆に使いこなせず現場の負担になることもあります。
まずはコノベルの無料プランで、「連絡帳だけ」「欠席連絡だけ」など、必要な機能から少しずつ使ってみるのが良さそうです。
そのうえで、数ヶ月〜1年ほど運用してみて、
- 無料のまま使い続ける
- 有料プランへ移行する
- 別の総合クラウドへ切り替える
のどれが自施設に合っているかを考えていく流れが、無理のない進め方だと思います。
こうした「段階的に選べる自由さ」が、コノベルの大きな強みです。
コノベルが向いている事業所・向いていない事業所
コノベルは使いやすく、特に無料プランの存在は大きな魅力です。
ただし、どんなシステムにも向き・不向きがあります。
事業所の規模や運営スタイルによっては、別のクラウドサービスの方が合う場合もあります。
導入後に「思っていたのと違った」とならないためにも、自施設がどちらに近いか確認してみてください。
コノベルが向いている事業所
- 保護者アプリの使いやすさを重視したい
- まずは費用をかけずにデジタル化を始めたい
- 国保連請求は現在の方法で特に困っていない
- 連絡帳や欠席連絡など、一部の業務からクラウド化したい
コノベルが向いていない事業所
- 最初から国保連請求まで一元管理したい
- 送迎管理や勤怠管理なども含めてまとめて運用したい
- 無料プランではなく、最初から手厚いサポートを受けながら導入したい
- 過去の記録を長期間システム内で管理したい
まとめ
今回は、コノベルの最大の特徴である「スマイルプラン(月額0円)」の活用方法から、導入後に考えられる3つの運用パターン、そして事業所の向き・不向きまでをSEの視点で見てきました。
福祉の現場において、ITの導入(DX)は決してゴールではありません。
大切なのは、システムを使って職員の負担を減らし、子どもたちや保護者と向き合う時間をどれだけ増やせるかだと思います。
コノベルは、月額0円から始められるため、必要な機能だけを少しずつ取り入れたり、まずは一部の業務だけをデジタル化したりするのに向いているクラウドサービスです。
また、保護者専用アプリによる連絡機能は、コノベルの大きな強みだと思います。
まずは保護者連絡の部分だけでもクラウド化してみることで、現場の負担や保護者の利便性がどれだけ変わるかを実感しやすいはずです。
保護者との連携を重視したい事業所にとっては、かなり相性の良いサービスではないでしょうか。
コストを気にせず始められるので、「クラウドサービスは気になるけれど、なかなか導入に踏み切れない」という事業所は、まず試してみてから今後の運用を考えてみるのも良いと思います。


※本記事はコノベル公式サイト・資料をもとに作成しています。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
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